夏休み最後の週末、半歩キッズとスタッフママたち全員で行ってきました!
大好きな場所「渥美どろんこ村 小笠原農園」へ!
今回は、子どもたちのTシャツを揃えました♪
「3.11で被災したふくしまの子どもたちに描いてもらった絵をもとにTシャツなどを制作、その販売収益を全額、ふくしまの子どもたちに寄付する」という活動をされている、「ふくしまkidsデザイン」さんのTシャツです。みんなお似合い♪
さて、今回も4月に皆で来た時に、産まれたばかりのひよこちゃんを連れてかえって、自分の家で可能な限りお世話をして育てた子どもたち。
それぞれのタイミングでどろんこ村にお返ししていたけれど、長い子では4ヶ月間、お世話をして大切に育てました。この日はそのひよこ(もう既に立派な鶏さんですが)に再会です。
今回も去年と同様に「お世話して育てた鶏を、解体して、調理して、そのいのちと恵みに感謝をして、まるごといただく」のが目的です。
去年は自分たちでお世話した鶏さんを食べるのは偲びなく、話し合った結果、同時期に産まれてどろんこ村で育った鶏さんをいただきました。
けれど、今回は違いました。
4ヶ月間、大切にお世話をして育てていたKくんが、
「ピースケを自分で食べたい」
「知らない人に食べられてしまうなんてイヤだよ」
と育てながら、ちらほらと口にするように。
Kくんのママは、そんな息子の気持ちを見守りました。
そして、当日。Kくんの気持ちは変わらず。
どろんこ村の小笠原さんにお願いして、Kくんが大切に育てたピースケを、みんなでいただくことにしたのです。
解体する前に、小笠原さんがいろんなお話をしてくれました。
私たち人間はひとりで生きているわけではない。動物や魚などはもちろん、野菜や、果実や、穀物だって、みんなそれぞれ「いのち」。
そのいのちをいただいて私たちは生かされているということ。
そして、その野菜や穀物を育てたりするひとがいること。
お肉なら、牛や豚や鶏を育てたりする人がいる。
こうして解体してお肉にして私たちに届ける人もいる。
それに、鶏だって虫や野菜やお米を食べて大きくなって、
栄養たっぷりの卵を産んだり、お肉になったりする。
「全部つながっていて、みんなの体に入っていくんだよな。」
と、小笠原さんは子どもたちに語りかけます。
子どもたちは去年の経験もあるので、
「他のお肉は殺すとこ見てないだけ」「やっぱりかわいそう」
などの声が出て、「だから残さず食べるんだよ」との声も。
解体中は、みんなそれぞれの感情を持ちながら、向き合っていました。
親の私たちも。
そして小笠原さんが丁寧に説明しながら、ひとつひとつきれいにお肉を切り分けてくれました。そこからは、見慣れた手羽先や手羽元、ささみやレバー、もも肉に胸肉・・・でもどれもが大きい!
小笠原さんの話では、流通している鶏肉は、たいがい産まれてから2ヶ月くらいでお肉になるそうです。「若鶏の…」ってよく聞きますもんね。
Kくんの家の庭でのびのび育ったピースケは、虫も草も餌ももりもり食べてとっても大きくなっていましたし、運動もたっぷりしてたくましかったのです。
そしてみんなで調理。
お肉や内臓は串焼きにして焼いたり、蒸して棒棒鶏にしたり。
骨は鶏ガラスープをとってラーメンにしました。
本当に、まるごと、ピースケのいのちをいただいたのです。
お友達が大切に育てた鶏を、みんなで解体して調理して、美味しくいただく。
それはなんだか不思議な体験で。。。
でもきっと昔は普通だったこと。
それが普通じゃない今のほうが不思議なのかな。。。
半歩キッズは、大切な仲間のKくんがどんな思いでピースケを育てていたか、知っています。
そのピースケをみんなでおいしくいただけたこと。
子どもたちの心には、前回とはまた違う感情と気づきがあったようです。
とても自然に、
Kくんに「ありがとう」
ピースケのいのちに「ありがとう」
と思ったようでした。
Kくんは、最初は悲しくて泣いてしまったけれど、率先して調理もはりきり、とってもおいしそうにたくさん食べていました♪
その笑顔は、とてもたくましく見えました。
さて、次の日は朝から鶏舎へ行って、産みたてのたまごをとってきて、朝ごはん作り!
まだあたたかいたまごを、贅沢にもひとりひとり目玉焼きにしていただきました。
みんな真剣!
そして、恒例の豚の餌やりや、イカダあそびに、五右衛門風呂!
お昼ごはんは、自分で作った竹のコップで流しそうめん!
てんこ盛りで楽しんだ、どろんこ村の夏。
子どもたちの心には、たくさんの学びと、気づきがあったと思います。
葉っぱについていた芋虫を鶏にあげたり、豚とふれあって餌やりをしたり、山羊に草を食べさせてあげたりしたこと。
その山羊のお乳を使って小笠原さんが焼いたシフォンケーキや、山羊のお乳を発酵させたプリンをおいしくいただいたこと。(別名うんちプリン!)
そうめん流しで余ったつゆや、野菜の切れ端や、鶏や魚の骨などを穀物と一緒に煮て、豚の餌にしたこと。
そしてなにより、ひよこからお世話して大切に育てたピースケのいのちを、
みんなで「いただきます!」して、まるごと残さずいただけたこと。
そんな経験を通して、
植物や生き物、そして人間の私たち、全てがつながっていること。
「食べること」で、「生かされている」ということを、
自然に感じとっているような、みんなそんな表情をしていました。
さあ来年は、どんな体験になるかな?
どろんこ村からの帰り道、娘と話をしていたら、「どろんこ村は、山羊も豚も鶏もみんなが一緒に暮らしていて、最高の場所だね!」と、興奮冷めやらぬ声で言っていました。
植物も、生き物も、人間も、全てが対等に暮らしている場所だなあ。
と、娘の言葉を聞いて感じました。
長い夏休みも終わり日常生活に戻った中で、どろんこ村の暮らしを思い出す時、子どもたちがまたどんなふうに成長していくのか・・・楽しみです♪
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